※ネタバレ※ 『劇場版 黒子のバスケ LASTGAME』 “黒バスは花の盛りの物語ではない”

※『劇場版 黒子のバスケ LASTGAME』の内容をがっつり含みます。
※勢いのままの覚書なのでちょくちょく修正入ります。

 



本誌連載でもEXTRAGAMEでも、終了時登場人物それぞれの物語の先を思い描いていた。そしてそれには読者内での一定の統一性があり、故に“そうあるべき”未来像なのだと信じ切っていた。

『LASTGAME』は、その未来像を「別にそんなこと保障した覚えはない」とざっくり斬りつける映画である。


前提として、なんとなく、彼らの人生におけるバスケは、今が最高の時なのだと思っていた。
だから、高校3年間を今いるチームで部活動に費やして、卒業後にそれぞれバスケを続けていくか辞めるかの選択をするのだろう、高校バスケが特別で最も美しい時間なのだと、そう思い込んでいた。
けれどそうではなかった。物語として描かれている部分は登場人物の人生における最良の時であるはずだ、という無意識の思い込みが覆された。
彼らの人生はバスケと完全に結びついていて、この先何があってもバスケと関わって生きていく。高校時代はその過程のほんのひとときにすぎない。
既にアメリカにパイプのあった火神が真っ先に日本を飛び出していくことになっただけで、彼らは日本でもアメリカでも、どこでも何度でもバスケをしていく。
黒子のバスケ』は黒子たちのバスケ人生の花の盛りではなく、若芽時のほんの一部を切り取った物語だったのだ。



っていうのが肯定的にきれいにまとめた感想で。
正直に言えば、
ただでさえ木吉先輩がいなくて不安な誠凛を置いてっちゃうのとか
青峰も赤司も火神も主人公たる黒子を持ち上げるための装置扱いにする原作終盤の悪癖がここでも出たなとか
本誌連載最終回同じくハブかよとか
本編では最後に勝ってうっすら嬉し泣きしかしなかった火神大我の本気の涙が今になってここでか!!!!!とか
勝戦が連載されてた頃「火神くんマジ天使すぎてWC終わったら天(この場合含アメリカ)に帰っちゃったらどうしよう」とか言われてたの最終的に正解だったなとか
色々ありすぎるんですが。

ひとつ確信を持ったのが、『黒子のバスケ』は本当にこれで終わるんだ、まさに『LASTGAME』なんだなと。
もちろん黒子たちの人生はまだまだ続いていくのだけれど、その一部が切り取られて漫画やアニメのかたちで開示されることはもうない、『黒バス』というコンテンツは幕を閉じるんだな、と実感しました。

そりゃNBAコラボもしますよHAHAHAHAHAHAHA!!!!!!!
最後に大盤振る舞いきたな!!?と思ってたらそういう…ホントにそういう…アッ買います買わせて。

神大我は『黒子のバスケ』におけるヒーローであり異物であり闖入者であり外宇宙から流星のごとく降ってきた地球外生命体であるという持論が証明されたなとは思いました。
火神くんマジ天使(全く萌えない)
参照 → http://twilog.org/colorablenote/date-170305



最後に。
『LASTGAME』公開日に発売のジャンプで新連載開始なんて小憎いことするよね!!!ってことで『ROBOT×LASERBEAM』面白かったです。続きが楽しみです。